このページでは、電子化されたオススメのミステリー小説15作品とそれぞれの感想を交えてご紹介しています。
スマートフォンやタブレットでもミステリー小説を読みたいという方にご参考いただければ幸いです。
電子書籍はクラウド上の本棚で管理されるため、紙の書籍のように本自体を持ち運ぶ必要がありません。
スマートフォンがあればいつでも気軽に読むことができるのでオススメですよ。
また、予め購入した電子書籍をダウンロードしておくことで、インターネットが繋がっていない環境でも読むことができるので、飛行機など移動中でも読むことができる便利なものです。
なお、各作品の価格など電子書籍の情報は、国内最大級の電子書籍サイト「ebookjapan(イーブックジャパン)」の情報となります。
作品によっては無料で立ち読みもできるので、気になった作品があれば試し読みすると良いでしょう。
それでは、電子書籍でも絶対に読みたいおすすめのミステリー小説15選をご紹介いたします。
死にぞこないの青

飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。
引っ込み思案で、何事にもびくびくしていた「マサオ」と、新任教師の羽田によって繰り広げられる、学園を舞台にしたホラーミステリー。
ひょんなことがきっかけで、クラスメイトから遠巻きにされ、やがて壮絶なイジメの対象になってゆくマサオ。
しかし、そこには羽田の企みがあって・・・。
正しく人気者の教師像を守るため、マサオを利用する羽田の歪んだ欲望と、それに屈せず羽田に立ち向かうマサオとの闘いが壮絶で面白い。
さらに、命の危機に直面したマサオと羽田の駆け引きは鳥肌もの。人間の怖さがじっくりと書かれていて、あまりの怖さに一気読み!
途中で投げ出すともっと怖いので、最後まで一気に読み切るのがオススメの一冊。
人間の弱さも強さもわかる、深いストーリーはさすが乙一さん。圧巻です!
出版社:幻冬舎
著者名:乙一
価格:564円(税込)
夏と花火と私の死体

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく――。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄弟の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?
乙一さん17才のデビュー作。これを十代で書き上げるあたり、やはり才能の人だと思う。
まず、いきなり主人公の「わたし」が殺されてしまうのが斬新。死んでも一人称は「わたし」のままで物語は進行していく。
親友に殺された「わたし」の体を隠し、罪を逃れようとする兄弟と、心優しいお姉さん(こちらは他人)。
バレそうでバレないギリギリの展開にハラハラさせられっぱなしで、心臓が疲れます。
読後感は「やられた!」よい意味で裏切られる、大どんでん返しは悔しいけど「うまい!」の一言です。
出版社:集英社
著者名:乙一
価格:440円(税込)
暗いところで待ち合わせ

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった――。
ホラーとかえぐいという、これまでの乙一さんのイメージを払拭するような作品。
不幸な偶然によって殺人容疑をかけられた主人公が、盲目の女性と同居する、ハラハラの展開。
やがて二人は互いの存在を認め合い、心の距離が縮まっていく。
孤独な主人公と盲目の彼女との心の触れ合いが温かく、一方では真犯人との接触による緊迫のシーンも見どころ!
不思議で温かく、少し怖い、まったく新しいミステリー。
新犯人の殺人の動機もなんだか泣ける、怖さと面白さを両方持ち合わせた秀逸な一冊。
出版社:幻冬舎
著者名:乙一
価格:617円(税込)
脳男

猟奇的な連続爆弾犯のアジトで発見された、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。
あらゆる感情が欠落した男。男の正体の解明に挑む精神科医と共に事件の核心にたどりついた刑事が見たものとは。
映画にもなった話題作の原作。
感情を持たず、痛みも感じない鈴木一郎は、超人的な頭脳と身体能力を持っていた。
連続殺人の犯人として捕まった鈴木と、彼の担当医になった鷲谷真梨子は、感情を持たない鈴木に興味を惹かれ、やがて彼の過去を知ることになる。
映画とはまるで違う展開には驚いたものの、感情を持たない鈴木を通して見る人間の心の動きは面白い。
殺人事件と精神異常者の組み合わせがクセになる一冊。
映画を見た人は、映画との違いを探してみるのも楽しいかも。
出版社:講談社
著者名:首藤瓜於
価格:880円(税込)
グラスホッパー

「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋「鯨」、ナイフ使いの天才「蝉」も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに──。
日本の裏社会を牛耳る親子に、愛する妻を殺された「鈴木」が復讐のため、裏社会へ潜入するところから物語は始まる。
いい人っぽさを払拭できず、オドオドしているかと思えば、復讐に燃える一面もあり、「僕は君のために結構がんばっているじゃないか」と、前向きに語られるのが心地よい。
何より面白いのは、鈴木の復讐よりも目立つ個性的な殺し屋たちの暗躍だ。
若きナイフ使い「蝉」、己の罪に精神を蝕まれた「鯨」、「蝉」の雇用主「川西」。
三者の絡みは鈴木の復讐とまったく関係ないところで繰り広げられ、戦闘シーンも見ごたえがある。
物語の進行とは別に、殺し屋たちの日常を垣間見れるのが新鮮だった。
これを読んで伊坂幸太郎さんのファンに。
出版社:KADOKAWA
著者名:伊坂幸太郎
価格:638円(税込)
マリアビートル

到達点幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」。とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する――。
「グラスホッパー」の数年後という設定の殺し屋小説。
随所に「グラスホッパー」の人物が出てくるのが面白い。
前作以上に個性豊かな殺し屋が、しかもたくさん出てきてあちこちで絡みがあるのが痛快。
個人的には、天才的頭脳を乗った悪魔的中学生「王子」が、最後にあっと言わされるところがスカッとする。
あまりの生意気さと残酷さと頭のよさにストレスが溜まるが、再度に解消されると本当に気持ちいい。
ボリュームはあるものの、一気に読み上げてしまうほど吸引力の強い作品だった。
出版社:KADOKAWA
著者名:伊坂幸太郎
価格:814円(税込)
重力ピエロ

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。
題名だけ聞いてピンとこなかったけど、読んでみて納得。
美しい外見にもかかわらず女性に興味のない、変わり者の「春」と兄「私」が、とある連続放火魔事件を調査するところから物語は始まる。
遺伝子にまつわるトリック、春の出生などテーマはなかなか思いが、軽めのタッチで書かれているので読みやすい。
春の女性に対しても遠慮のないものの言い方や行動が見ていて爽快。
変わり者で、ちょっぴり特殊な悩みを持った春とそれをとりまく変わり者家族の、潔くも風変わりな愛情表現にほっこりする。愛読書にしたい一冊。
出版社:新潮社
著者名:伊坂幸太郎
価格:935円(税込)
告白

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。
愛娘を不慮の事故で亡くした中学教師が、実は事故ではなく殺人だと知り、犯人に復讐をするダークな物語。
HIV、リストカット、イジメなど、現代社会の黒い部分を全面に押し出した作品。
舞台は中学とは言え、子供たちの歪んだ感情がすさまじく、集団心理って怖いと思わせる一冊。
よくある、復讐を途中で断念して改心することはなく、最後まで突っ走るところが爽快!
警察が解決しないなら自分でカタを付けるという、究極の復讐劇が見ていてスカッとしつつ、腹黒さは100%!
出版社:双葉社
著者名:湊かなえ
価格:680円(税込)
江戸川乱歩傑作選

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。
江小川乱歩の数々の名作を納めた一冊。
「D坂の殺人事件」「心理試験」「赤い部屋」「屋根裏の散歩者」など、有名な作品ばかり9作品を収録。
「D坂の殺人事件」は人間の記憶力のあいまいを活かした推理で、なるほどと思わせる展開。
個人的には「心理試験」で天才学生が殺人の容疑から上手く逃れたはずが、明智小五郎によって窮地に追い込まれる、その心理戦が見どころ。
また、「屋根裏の散歩者」は通常では考えられないシチュエーションでの殺人で、その発想の柔軟さに歯舌を巻く。
これを読んだら乱歩ファンになること間違いなしの、珠玉の一冊!
出版社:新潮社
著者名:江戸川乱歩
価格:693円(税込)
白ゆき姫殺人事件

化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。人々への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方。匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。
一人の美女が惨殺されるところから物語は始まる。
浮かび上がる犯人像と、それを取り巻く人間関係が、湊かなえさんらしくドロドロと描かれている。
噂、ツイッターによる拡散、不特定多数の無責任な発言が、事件をかく乱させるあたりが、情報社会の怖いところ。
冤罪のできるまでを丁寧に解説されたような読後感だった。
事件の真犯人や動機が自己中、かつ被害者も自己中なあたりが、現代社会だなあと感じる一冊。
人間の腹黒さを描かせたら天才だと、改めて思いました。
出版社:集英社
著者名:湊かなえ
価格:616円(税込)
きのうの世界

上司の送別会から忽然と姿を消した一人の男。一年後の寒い朝、彼は遠く離れた町で死体となって発見された。そこは塔と水路のある、小さな町。失踪後にここへやってきた彼は、町の外れの「水無月橋」で死んでいた。この町の人間に犯人はいるのか。不安が町に広がっていく。
ある町で、一人の男性が遺体で見つかることから物語は始まる。
誰からも恨みを買いそうにない、静かで何の変哲みない男性だった。
のどかな小さな町で、誰からも恨まれることのない男性は、なぜ殺されたのか・・・。
証拠や犯人など、通常の推理小説とはまるで違う展開をしながら、物語は壮大のラストの一場面へと向かっている。
「そうだったのか!」と、最後まで読めば納得することばかり、しかし斬新な発想をトクとご賞味あれ!
出版社:講談社
著者名:恩田陸
価格:1,100円(税込)
六番目の小夜子

津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。
恩田陸さんのデビュー作。
数十年にわたって受け継がれてきたあるゲーム。それは津村沙世子が転校してきたことで、再び始まる。
十六番目に選ばれた「サヨコ」によって、これまで受け継がれてきたゲームに変化が訪れる・・・。
何が起こっているのか、全貌を掴めないまま展開する物語に、ぞくぞくしながら読み進めた。
不気味で、怖くて、学園ドラマでもあり、それぞれの要素が絶妙なバランスで保たれる物語にはどんどん引き込まれた。
これまで読んだことがなかった恩田作品を、もっと知りたいと思ったきっかけの一冊。
出版社:新潮社
著者名:恩田陸
価格:737円(税込)
死神の浮力

小学生の娘を殺された山野辺遼・美樹夫妻は、犯人への復讐心に燃えていた。そんな二人の前に現れた謎の男・千葉。彼は遼の「死」を判定するために訪れた死神だった。行動を共にする千葉と夫婦を待ち構えていたのは、想像を絶するほど凶悪な殺人犯の罠で――。
別冊、「死神の精度」の続編。
音楽をこよなく愛する死神が、地上でまもなく死ぬ人間と時間を過ごし、その死を「可」とするか「見送り」とするか判断する物語。
主人公の「千葉」は人間に対して特に思い入れもなく、淡々と仕事を進める死神だった。
千葉が仕事を通して巡り合う人間とのやりとりが非常に面白い作品だった。
まじめに仕事をしているだけなのに、ふざけていると思われる言葉の知識のなさ。
本人は大まじめだからこそ笑えるエピソードがあちこちに点在していて、それを探すのも楽しみの一つです。
出版社:文藝春秋
著者名:伊坂幸太郎
価格:1,001円(税込)
冷たい校舎の時は止まる

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう――。
ある日、いつも通り学校へ投稿した8人の同級生が、ひょんなことから校舎に閉じ込められることに。
5時53分で止まったままの校舎に取り残された8人の中で、2か月前に死んだ同級生のことが思い出される。
なぜか顔も名前も思い出せない同級生。なぜ思い出せないのか?
学校を舞台にした密室という事件。
同級生に降りかかる恐怖・・・。
消えていく同級生と、死んだ生徒の謎が不気味だけど引き付けられる。
学園ものミステリーとしては珠玉の一冊であること間違いなし!
渾身のデビュー作。
出版社:講談社
著者名:辻村深月
価格:1,045円(税込)
三角館の恐怖

深夜、三角館とよばれる西洋館に一発の銃声が響いた。くぐもったような低い銃声であった。老人は心臓を撃たれ、即死していた……。暗く広く、陰気な墓場のような二等辺三角形のいびつな建物。その中では、双生児の老人を含む二組の家族のただれた欲望がうごめいていた。十数億の財産の相続をめぐって起きた第一の殺人! 不安をかきたてる前奏曲か、ふいに訪ずれ消えた来客の正体は?
こちらも乱歩の傑作!
犯人とはまったく別の人物を変装によって作り出すことで、あたかもそんな人物が存在するかのように演出する。
その手法を古い時代の乱歩が使っていることに驚き、見事に騙された。
実在しない犯人像、その描き方も乱歩独特のタッチで、決して難しい文章ではないのに不気味さがこれでもかと伝わってくる。
乱歩が作り出す独特の世界観は、現代の小説にも負けず劣らず濃い!
濃厚な世界観にどっぷりと浸かり、心地よく騙されていたい。
出版社:KADOKAWA
著者名:江戸川乱歩
価格:528円(税込)










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